令和3年度 実践発表会を開催しました
令和3年12月17日、秋田県中央地区老人福祉総合エリアを会場に、当事業団の『実践発表会』を開催しました。
最初に、『秋田県聴覚障害者支援センター』について施設紹介がありました。
聴覚障害者支援センターでは、【手話通訳者】【要約筆記者】【盲ろう者向け通訳・介助員】の養成講座や派遣などを主に実施しています。そのほかに、聴覚障がいをお持ちの方の直接的な相談を受け付けたり、ホームページや広報の発行をし、その中で災害情報も発信したりと、多岐に渡る活動内容が紹介されました。
秋田県からの委託を受け当事業団が運営し始めたのは令和2年4月。まだ日が浅いこともあり、多くの職員が興味深そうに耳を傾けていました。
次に、実践発表1 やまばと園より【虐待ゼロを目指して~やまばと園虐待防止への取組み~】の発表がありました。
虐待を防止するため、既存の研修や形式のみに頼らず、多角的に物事や人物を捉えられるよう様々な取組を行っており、中でも
●自分や他職員の素敵な支援を振り返る『Good Job支援』
●実際に利用者になりきって「気づき」を得る『ロールプレイ研修』
については、他施設職員からも「真似したい」「分かりやすい」等、高評価を得ていました。
-虐待防止啓発標語の募集とポスター掲示「慣れるより 余裕を持って 基本第一」-
-職員が利用者を演じ、ありがちな支援・グレーゾーン等を客観的に見るための動画作成-
続いて、秋田県心身障害者コロニーより【時代に沿った作業の開拓~基板事業の立ち上げと成果~】の発表がありました。
コロニーではかつて縫製科・畜産科・窯業科など多くの授産事業を展開していましたが、売り上げ低下や後継者不足などの問題があり、事業や定員を縮小するなどして対応してきました。
その状態を改善すべく起ち上げたのが、パソコンなどの小型家電を収集・解体・分別し、リサイクルに繋げる『基板事業』です。
開始にあたり、法律の理解や資格の申請、協力先への営業、販売先の確保のほか、利用者個々の特性に応じた作業の提供や工賃の向上など、多くの課題に何年もかけて取り組んできたことが報告されました。
受講した職員からも、県内での先駆的な取り組みを成した努力を労い、称賛する声が多く聞かれました。
最後に、秋田大学教育文化学部こども発達・特別支援講座 准教授 鈴木徹氏より『障害を知ること・障害のある方と関わること』について講義していただきました。
講義では『こだわり』『常同行動』『パニック』の違いについて分かりやすく説明をしていただきました。それらの発生要因、背景、介入や制止
今年度の実践発表会は、当事業団初のオンライン参加も含む開催とさせていただきました。
当事業団は全県13ヶ所で各事業を運営しております。以前までは研修等がある度に、北は大館市から南は湯沢市まで各地域から職員が一堂に会していました。しかし、ここ数年の新型コロナウィルス感染症発生により、現行通りの開催は難しい状況となっています。そのため当事業団では会議用オンラインツールを導入し、昨年度から小さな会議や研修で活用をしておりましたが、この度、全施設・参加者総勢約100名と一度に繋がることができました。