4.今月のオススメ図書 今月は浅井まかてさんを紹介します。 歌人・中島歌子の生涯を描いた『恋歌』で本屋が選ぶ時代小説大賞と直木賞をダブル受賞した朝井まかてさん。 1959年8月15日大阪府羽曳野市生まれの小説家です。 甲南女子大学を卒業後、広告制作会社にコピーライターとして勤務したあと、2008年に『実さえ花さえ』でデビューしました。 朝井さんの受賞歴を中心に16作品を紹介します。 番号でお申込みいただいても大丈夫です。 1 恋歌 10:05 第150回直木賞 幕末の江戸で熱烈な恋を成就させ、天狗党の一士に嫁いで水戸へ下った中島歌子。だが尊王攘夷の急先鋒である天狗党は暴走する。内乱の激化にともない、歌子は夫から引き離され、囚われの身となる…。 2 阿蘭陀西鶴 9:04 第31回織田作之助賞 人間大好き、世間に興味津々。騒動を引き起こしつつ、新しいジャンルの作品を次々と発表した娯楽小説の祖・井原西鶴の人生を描く。 3 先生のお庭番 6:36 第1回徳間文庫大賞 西洋に日本の草花を根づかせたい─。若き職人がシーボルトと共に伝えたかったものとは。長崎の出島を舞台に、オランダ人の医師・シーボルトに仕えた庭師の奮闘物語。 4 すかたん 8:17 第3回大阪ほんま本大賞 天下の台所・大坂の青物問屋に住み込み奉公することになった江戸者の知里。慣れない仕事や習慣の違いに四苦八苦しながらも、若旦那と恋に落ちて…。仕事に恋に精を出す浪華の江戸娘奮闘記。 5 眩《くらら》 11:50 第22回中山義秀文学賞 北斎の娘に生まれ、その右腕となった女絵師・応為。愛よりも金よりも理想の色を追い続けた「江戸のレンブラント」、画業一途の生涯。 6 福袋 7:49 第11回舟橋聖一文学賞 その日暮らしの気楽さ、商売のさまざま、歌舞伎の流儀、祭の熱気、男女の仲…。江戸庶民の暮らしを綴る、著者初の時代小説短編集。表題作ほか、全8編を収録する。 7 雲上雲下《うんじょううんげ》 12:02 第13回中央公論文芸賞 俺たち、本当に存在しているんですか?子狐に山姥、乙姫に天人、そして竜の子ら 民話の主人公たちが笑い、苦悩し、闘う。やがて物語が交錯し、雲上雲下がひずみ始め…。 8 悪玉伝 10:56 第22回司馬遼太郎賞 大阪の炭問屋の跡継ぎ問題。噂は江戸にまで届き、将軍・徳川吉宗や寺社奉行・大岡越前守忠相《おおおかえちぜんのかみただすけ》の耳に入る一大事に。謂れなき罪に問われた吉兵衛は、己の信念を貫くため、大勝負に挑む。『小説野性時代』連載を加筆し単行。 9 グッドバイ 12:42 第11回親鸞賞 長崎の油商・大浦屋の女あるじ、お希以《けい》(のちの大浦慶《おおうらけい》)は無鉄砲にも異国との茶葉交易に乗り出した。やがて明治という時代に漕ぎ出したお慶だが、思わぬ逆波が襲いかかる─。 10 類 15:54 第34回柴田錬三郎賞 何不自由のない少年時代、パリへ遊学した青年時代、千駄木《せんだぎ》で書店を開き文筆家の道へ…。森鴎外の末子、森類の生涯を描く。 11 ちゃんちゃら 9:22 江戸・千駄木町の庭師一家「植辰」に、千両の庭をこしらえる大きな仕事が舞い込んだ。だが、庶民に流行り病が猛威を振るい、武家と商家では謎の失踪事件がおきて…。 12 ぬけまいる 9:56 若い頃は「馬喰町の猪鹿蝶《いのしかちょう》」で鳴らした江戸女3人組が、それぞれの鬱屈を胸に、仕事も家庭も捨ておいて、お伊勢詣りに繰り出した。かしましい道中は波乱の連続で…!? 13 御松茸《おまったけ》騒動 6:30 頭の切れる若き藩士・小四郎が、御松茸同心に飛ばされた。やる気のない面々に囲まれて、右往左往する小四郎。やがて、幕府に蟄居を命じられた徳川宗春公の幻影までちらついて…。殿への上納2000本は用意できるのか? 14 薮医ふらここ堂 8:26 天野|三哲《さんてつ》は「面倒臭ぇ」が口癖の江戸の小児医。朝寝坊する、患者を選り好みする、面倒になると患者を置いて逃げ出しちまう出鱈目っぷりで、近所でも有名な藪医者だ。ところが、ひょんなことから患者が押し寄せてくるようになり、三哲の娘・おゆん、押しかけ弟子の次郎助、凄腕産婆のお亀婆さんなど、周囲の面々を巻き込んで、ふらここ堂の先行きは、いったいいかなることに─。当時の医者事情、教育現場、夫婦と家族の有り様から、恋愛指南まで盛り込んで、人情と笑いたっぷりに描く、お江戸“子育て”小説誕生! 15 落花狼藉 10:17 江戸時代初期。葦の生《お》う辺地に徳川幕府公認の傾城町、吉原が誕生した。遊女屋の女将・花仍は傾城商いの酷と華に惑い、翻弄されながらも、やがて町の大事業に乗り出す─。