4.今月のオススメ図書 11月のオススメは、2022年の直木賞は「夜に星を放つ」作者は窪美澄《くぼみすみ》さん。 窪さんの今までの受賞作品を中心にご紹介します。番号でお申込みできます。 1 夜に星を放つ 2022年 第167回直木賞受賞 もう何も失いたくない。でもまた人と関わりたいと思った─。「真夜中のアボカド」「銀紙色のアンタレス」など、心の揺らぎが輝きを放つ全5編を収録した短編集。 2 ふがいない僕は空を見た 2011年 第24回山本周五郎賞受賞 第8回本屋大賞第2位 ずっと好きだったクラスメートに告白されても、高校1年の斉藤卓巳の頭の中はコミケで出会った主婦・あんずのことでいっぱい。16歳のやりきれない思いは周りの人たちに波紋を広げ、彼らの生きかたまでも変えていく─。 3 晴天の迷いクジラ 2012年 第3回山田風太郎賞受賞 ただ「死ぬなよ」って、それだけ言えばよかったんだ─。鬱の青年、孤独な女社長、親の過干渉に苦しむ少女。壊れかけた3人は行き着いた海辺の村で何かを見つけられるのか。 4 じっと手を見る 2018年 第159回直木賞候補 富士山を望む町で働く元恋人同士の介護士の男女。東京の男と出会い、町の外に思いを馳せる女。一方、介護士の男は同僚と仲を深め町に縛られていく…。 5 トリニティ 2019年 第161回直木賞候補 第36回織田作之助賞受賞 50年前、出版社で出会った3人の女たちが半生をかけ、何を代償にしても手に入れようとした〈トリニティ=かけがえのない3つのもの〉とは? 昭和・平成から未来へと繋ぐ希望を描く。 6 朔が満ちる 家庭内暴力をふるい続ける父親を殺そうとした過去を封印し、孤独に生きる文也。ある日、出会った女性・梓から自分と同じ匂いを感じ…。家族を暴力で棄損された2人の「決別」と「再生」の物語。 7 ははのれんあい シングルマザーになった「はは」と、代わりに双子の弟たちの「はは」役を務める僕。歪な家族があってもいい、どんな形でも家族は家族だから─。 8 たおやかに輪をえがいて 性風俗に通う夫、整形で美しくなった親友、愛した父の不実。人生の折返し点で知る〈真実〉が、主婦・絵里子を柔らかに変身させる─妻でも母でもない道が、鮮やかに輝き出す長編小説。 9 いるいないみらい 妊活を始めて4カ月。時間がないとあせる妻に対し、夫の睦生は…。子どもがいてもいなくても、毎日を懸命に生きるすべての人へそっと手を差し伸べてくれる全5編を収録。 10 やめるときも、すこやかなるときも 大切な人の死を忘れられない男と、恋の仕方を知らない女。欠けた心を抱えたふたりが出会い、お互いを知らないまま、少しずつ歩み寄っていく道のり。変化し続ける人生のなかで、他者と共に生きることの温かみに触れる長編小説。 11 水やりはいつも深夜だけど 思い通りにならない毎日、言葉にできない本音。それでも一緒に歩んでいく。だって家族だから─。同じ幼稚園に子どもを通わせる家々の、もがきながらも前を向いて生きる姿を描いた5つの物語。『小説野性時代』掲載を単行本化。 12 よるのふくらみ 祝福された愛に、孤独を深める女。思いを秘めたまま、別の恋に堕ちる男。離れていく心に、なすすべのない男。3人の幼馴染の男女が抱える思いのゆくすえは。ままならない心と身体を描く恋愛小説。 13 私は女になりたい 美容皮膚科の女性医師は、一人で息子を育て、母の面倒を見ながら仕事一筋に生きていた。だがふとしたことから、14歳年下の元患者と恋に落ちて…。 14 アカガミ 恋愛も結婚も必要とせず、ひとりで生きていくことを望んだ世界─。国が立ち上げた制度「アカガミ」は何を生み出すのか。「生」と「性」の痛みと輝きを見つめた衝撃作! 15 すみなれたからだで 焼夷弾が降り注ぐ戦中の東京で真智子が過ごした峻烈なる一夜、沈みゆく昭和末に文が養父から教えられた喜び…時代を超え、生きることに通底する痛みと輝きを凝視する短篇集。 年末年始は12月28日から1月3日までの7日間の貸出業務が休みのため、最大10タイトルまでまとめてリクエストをお受けします。 発送は12月26日、返却は1月10日(図書館着)とさせていただきます。 以下のタイトルは30タイトルありますので年末年始のリクエストの参考にしてください。 番号でもお受けします。 もちろん、ほかのタイトルでも大丈夫です。早めにお問合せ下さい。 (日本点字図書館、にってんボイスを参考にさせていただいております。) 16 花子とアン村岡花子の甲府時代 深沢美恵子編著 (6時間31分) 『赤毛のアン』の翻訳者として知られる村岡花子が生まれた地であり、教師として5年間を過ごした甲府。彼女の随筆等から、甲府での足跡をたどる。 17 ある誘拐 ―警視庁刑事総務課・野村昭一の備忘録― 矢月秀作著 (8時間52分) 少女誘拐事件の捜査を任されたベテラン刑事。犯人の意外な手口に捜査は難航するが、犯人を逮捕寸前まで追い詰める。だが、そこで犯人の足跡が消失し…。 18 出雲のあやかしホテルに就職します 硝子町玻璃著 (6時間46分) 「あやかし」や「幽霊」が見える特殊な力を持つ女子大生。就職活動中の彼女が偶然紹介されたのは、幽霊が出ると有名な出雲の曰くつきホテルの求人で…。 19 おいしいごはんが食べられますように 高瀬隼子著 (3時間33分) 職場で要領よく立ち回る男性と、料理上手な恋人。そして、がんばり屋の後輩女性。職場でのままならない人間関係を、食べものを通して描く。芥川賞受賞。 20 俺ではない炎上 浅倉秋成著 (11時間47分) ある日、SNSで「女子大生殺害犯」に仕立てられた、住宅会社に勤める営業部長の男。日本中の人間が敵となり、逃亡の末に彼が辿り着いた真相とは。 21 カミサマはそういない 深緑野分著 (8時間28分) 見張り塔から敵を撃つ僕らの任務は次第に過酷になり、遂に味方の民間人への狙撃命令が…。「見張り塔」など、人間の本性をあぶりだす全7編の短編集。 22 仮面家族 悠木シュン著 (5時間49分) 母は高校1年の娘に日記を書かせ、助言と称してやるべきことを命令する。新しい父は母の言いなり。二人を支配下に置く母の企みとは…。長編ミステリー。 23 硝子の塔の殺人 知念実希人著 (17時間6分) 硝子の塔のような館に暮らす大富豪の呼びかけで、一癖も二癖もあるゲストたちが館に招かれる。だが、次々と惨劇が起こり…。名探偵と医師が、謎を追う。 24 君の顔では泣けない 君嶋彼方著 (8時間36分) ある日、同級生の女子と体が入れ替わった男子高校生。彼は迷いを抱えながら、女性として人生の転機を経験していく。第12回小説野性時代新人賞受賞。 25 競争の番人 新川帆立著 (10時間21分) 公正取引委員会の女性審査官は、エリート男性審査官とチームを組むことに。二人は反発しながらも、ウェディング業界の調査に乗り出すが…。ドラマ原作。 26 くるまの娘 宇佐見りん著 (4時間16分) 車で祖母の葬儀へ向かう、17歳の女子高生とその家族。その道中、車中泊をしながら思い出の道を辿り…。困難を抱えた家族のままならなさを描く。 27 剣持麗子のワンナイト推理 新川帆立著 (7時間35分) 亡き弁護士の業務を引き継いだ女性弁護士。法律事務所で働く傍ら、深夜に一般民事の相談に乗る事に…。ミステリー短編集。シリーズ第3作。ドラマ原作。 28 コーリング・ユー 永原皓著 (7時間0分) 海洋研究所に勤める2人の男。彼らの元に、驚異的な能力を持ったシャチを訓練し、海底から容器を回収する依頼が舞い込んで…。小説すばる新人賞受賞。 29 朱色の化身 塩田武士著 (10時間37分) 父から、あるゲームの女性開発者に会いたいと依頼された元新聞記者。彼女を追ううち、昭和31年の福井の大火が、彼女の人生に影響していると気づき…。 30 草原のサーカス 彩瀬まる著 (9時間11分) 対照的な性格の姉妹は、仕事で名声を得るが、いつしか道を踏み外していく。 世間の非難を浴びた二人は、もがきながら再生の道を探るが…。 31 奏鳴曲 ―北里と鴎外― 海堂尊著 (18時間36分) 日本の細菌学の父として知られる北里柴三郎。軍医総監にまで上り詰めた森鴎外。共にドイツで学び、感染症との闘いに挑んだ2人の知られざる物語を描く。 32 大事なことほど小声でささやく 森沢明夫著 (8時間4分) スナックを営むマッチョなオカマの周りには、一癖も二癖もある変わり者ばかりが集まる。そんな彼らも、それぞれ心に傷を抱えていて…。映画原作。 33 地中の星 門井慶喜著 (11時間40分) 誰もが不可能だと嘲笑した地下鉄計画。渋沢栄一を口説き、資金も経験もない状態から東京に地下鉄を誕生させた、早川|徳次《のりつぐ》と技術者達の熱き闘いを描く。 34 燕は戻ってこない 桐野夏生著 (11時間41分) 北海道での介護職を辞め、東京で病院事務として働く29歳の女性。非正規雇用のため給与は少なく、心身ともに困窮する中、代理母出産を持ちかけられ…。 35 テスカトリポカ 佐藤究著 (21時間21分) メキシコの麻薬密売人は日本人臓器ブローカーと出会い、日本で闇ビジネスを立ち上げる。一方、孤独な少年は彼らの犯罪に巻き込まれ…。直木賞ほか受賞。 36 猫弁と鉄の女 大山淳子著 (8時間55分) お人好しの弁護士は、迷子の犬を預かる老婦人を手伝う。一方、鉄の女と呼ばれる議員は、花粉一掃を掲げ選挙に挑むが…。シリーズ第2シーズン第2作。 37 幕府パリで戦う 南條範夫著 (10時間13分) 慶応3年、遣欧使節の一員としてパリ万博に向かった渋沢栄一。彼は2つの密命を受けていた。近代日本の礎を築いた男の若き日の奮闘を描く長編小説。 38 ブラックツイン 組織犯罪対策部特攻班 沢里裕二著 (8時間6分) 警視庁・組織犯罪対策部に新設された六課へ異動となった刑事。百戦錬磨の刑事とタッグを組むことになり、2人で潜入捜査を進めるが…。シリーズ第1作。 39 ブラックツイン 謀略の旋律 沢里裕二著 (7時間14分) 組織犯罪対策部六課の刑事は、捜査中に目の前で起きた襲撃事件の犯人に仕立てられてしまう。無実を証明するため、相棒と奔走するが…。シリーズ第2作。 40 ヘルドッグス―地獄の犬たち― 深町秋生著 (16時間26分) 関東最大の暴力団に所属する男の本当の姿は、警視庁組織対策課の潜入捜査官だった。組織の暗部に迫るべく、彼は極道になりきるが…。映画原作。 41 北斗星に乗って 広小路尚祈著 (6時間44分) 月一回の週末一人旅を楽しむサラリーマン、娘の結婚式に向かう夫婦…。東京・上野駅と札幌駅を結ぶ寝台特急「北斗星」を舞台に描く、全8編の短編集。 42 母性 湊かなえ著 (8時間43分) 女性には「母」と「娘」の二種類ある。暗闇の中で求めていた無償の愛、温もり。母の記録と娘の記憶、そして探索の物語。映画原作。 43 向田理髪店 奥田英朗著 (7時間25分) 北海道の寂れてしまった炭鉱町で理髪店を営む男は、「店を継ぐ」と言う息子に戸惑うが…。過疎の町の騒動と人間模様を温かく描く連作集。映画原作。 44 熔果 黒川博行著 (12時間20分) 白昼堂々起こった5億円の金塊強奪事件を追う、大阪府警の元刑事の2人。事件の核心に近づいていく彼らに、ヤクザや汚職警官らが立ち塞がり…。 45 よだかの片想い 島本理生著 (4時間56分) 顔の左側をおおったアザがある女子大学院生。本の取材をきっかけに映画監督と出会い、彼に恋をして…。瑞々しく切ない恋と成長の物語。映画原作。