4.今月のオススメ図書 日本の推理小説、冒険小説、山岳小説家として知られる笹本稜平氏の著書を紹介します。 笹本稜平氏は残念ながら2021年11月に死去されております。70歳でした。 越境捜査シリーズ @越境捜査《えっきょうそうさ》 1 内容 警視庁捜査一課殺人犯捜査六係から、特別捜査係に異動した鷺沼《さぎぬま》は、継続捜査の任に着く。14年前に起きた、12億円を詐取した男が失踪後、死体となって発見された未解決事件の捜査に乗り出すが、難航する。真相解明を拒むかのような圧力。それは一体誰が?─警視庁と神奈川県警。組織と個人。悪と正義。さまざまな境界線を“越境”し、真実を抉《えぐ》り出す熱い警察小説。 A越境捜査 2 挑発 B越境捜査 3 破断 C越境捜査 4 逆流 D越境捜査 5 偽装 E越境捜査 6 孤軍 F越境捜査 7 転生《てんしょう》 G越境捜査 8 相克《そうこく》 H越境捜査 9 流転 Iアイスクライシス 内容 資源探査会社に勤める郷田裕斗《ごうだひろと》は、海底油田の探査のために北極の基地にいた。仲間は同僚や、アメリカ人の準石油メジャーのオブザーバー、海洋学者、そしてカナダ系イヌイットたち。ある日、北極海の水中で核実験が行われる。だが、郷田たちはまだそのことを知らず、いつの間にか孤立していたのだった…。 J公安狼《こうあんおおかみ》 内容 唐沢龍二が恋人の吉村久美子に誘われた会は、唐沢の理系の知識を利用し爆弾テロを目論む活動組織のようだった。怪しげな会から距離を取る唐沢は久美子と破局。1年後に自爆テロが発生し…。 K山岳捜査 内容 容疑者だって死なせない。信州刑事、誕生。「山はおれたちが護らなければならない聖域だ」長野県警山岳遭難救助隊に所属する桑崎祐二《くわさきゆうじ》は、鹿島槍北壁《かしまやりほくへき》からの下山途中、谷あいに倒れている人物を発見する。すでに死亡していたその女性の首には、索条痕《さくじょうこん》と吉川線《よしかわせん》があり、他殺死体だと認められた。吹雪の北アルプスでの壮絶な捜索行。その果てに明かされた真実とは─。山岳小説と警察小説の面白さを融合した著者新境地のミステリー! Lサンズイ 内容 サンズイ(汚職)事案担当の刑事・園崎《そのざき》は、ある大物政治家のあっせん収賄容疑を追及していた。鍵を握る秘書の大久保から司法取引を持ちかけられるが、同時刻に妻と息子が轢き逃げされ…。 M指揮権発動 内容 中東で邦人殺害事件が発生。そこからODA金脈を巡る政官一体の利権隠しが浮上した。史上2度目の指揮権発動が起きるのか?特捜、公安、捜査一課は政権からの圧力に抗えるか? N大岩壁 内容 ヒマラヤの8000メートル峰の中で「魔の山」「人食い山」と呼ばれる冬季未踏の山、ナンガ・パルバット。5年前に友人の倉本を失い冬季初登頂に失敗した立原祐二《たちはらゆうじ》は、倉本の弟・春彦《はるひこ》と共に再チャレンジを決意する。人を寄せつけない大岩壁と不穏な天候、そして立原に殺意を向ける春彦の動き。果して冬季初登頂はとげられるのか。 O春を背負って 内容 長嶺亨《ながみねとおる》は、脱サラをして父親の山小屋を継いだ。父をなくしたOL、84歳のクライマー、7歳の女の子、ホームレスのゴロさん…。美しい自然に囲まれたこの山小屋には、悩める人を再生する不思議な力があった。奥秩父の山小屋を舞台に描く感動の山岳小説。 P未踏峰 内容 遺骨の入ったケースを胸に、それぞれに事情を抱える橘裕也《たちばなゆうや》と戸村サヤカ、勝田慎二《かつたしんじ》の3人は、ヒマラヤ未踏峰に挑んでいた。「ビンティ・チュリ(祈りの峰)」と名づけた無垢の頂に、はたして彼らは何を見るのか? Q分水嶺《ぶんすいれい》 内容 幻のオオカミ探しに人生を賭けた仮釈放中の男。父の遺志を継いで再出発した山岳写真家。彼らの真摯な魂が触れ合うとき、奇跡が起こった…。厳冬の大雪山を舞台に描く本格山岳小説。