3.今月のオススメ図書 今月は、秋田を舞台にした小説をピックアップしてみました。 申し込みは番号でもできます。 @ 医学生 (デイジー版・点字版) 著者 南木佳士《なぎけいし》 内容 新設間もない秋田大学医学部に、挫折と不安を抱えながら集まった医学生たち、和丸、京子、雄二、修三の四人は、解剖に外来実習に、失恋に妊娠に患者の死に悩み、あたふたしながらも、自分の生き方を探っていく。そして、彼らの十五年後―。自らの体験を振りかえりつつ、人生の実感を軽やかに爽やかに綴る永遠の青春小説。 A 邂逅《かいこう》の森 (デイジー版・点字版) 著者 熊谷達也 内容 秋田の貧しい小作農に生まれた富治《とみじ》は、伝統のマタギを生業《なりわい》とし、獣を狩る喜びを知るが、地主の一人娘と恋に落ち、村を追われる。鉱山で働くものの山と狩猟への思いは断ち切れず、再びマタギとして生きる。失われつつある日本の風土を克明に描いて、直木賞、山本周五郎賞を史上初めてダブル受賞した感動巨編! B 養安《ようあん》先生、呼ばれ! (デイジー版・点字版) 著者 西木正明 内容 幕末期、隆盛《りゅうせい》を誇った久保田藩直轄の鉱山、院内銀山に名物医がいた。文人にして趣味人、酒好きの風流人、名を門屋養安《かどやようあん》という。患者と聞けばいとわず呼ばれ親身に施療《せりょう》。 日本で初めて秋田で行われた種痘術などを横軸に、さまざまな人間模様を練達の筆致で描く傑作小説。 C 山と川のある町 (デイジー版・点字版) 著者 石坂洋次郎 内容 封建的な考えをする両親と意見が合わない娘は、両親と衝突し、家を飛び出す。男女、夫婦の結びつき、あり方について描く。映画原作。 石坂洋次郎は教員、作家として13年間を横手で過ごしており、「山と川のある町」は横手を舞台にした作品です。のちに映画化され、横手でロケがおこなわれました。 D 八郎(日本傑作絵本シリーズ) (デイジー版23分・点字版) 著者 斉藤隆介 内容 昔、秋田に八郎という名の山男が住んでいました。 八郎は樫の木ほどもある大男でしたが、もっともっと大きくなりたいと願い、どんどん大きく育ち、山ほども大きくなりました。 ある日八郎は、村の田んぼが荒れた海に飲み込まれるのを必死で防いでいる村人たちを助けようと、渾身の力で山を動かし、海の中に放り込んで、海の水を堰きとめます。 村の百姓たちが喜び感謝したのも束の間、怒り狂った海が沖の水まで集めて津波となって村に押し寄せてきます。 八郎は村を守るために海に入り、自らが堰となって波を食い止めます。波と闘い、海に沈みながら、八郎はなぜ自分がこれまで大きくなりたかったのかを悟ります。