3.今月のオススメ図書 今月は、人気作家、佐伯泰英のシリーズものを紹介します。 @居眠り磐音 江戸双紙シリーズ 全51巻 人気のシリーズ。51巻で完結しております。読み逃し、聞き逃しはしておりませんか? まだの方は磐音ワールドに浸ってみませんか。 内容 坂崎磐音《さかざきいわね》は、故郷・豊後関前藩《ぶんごせきまえはん》で起きた、ある哀しい事件により、2人の幼馴染を失い、祝言を間近に控えた許嫁の奈緒を残して脱藩。すべてを失い、浪人の身となった─。江戸で長屋暮らしを始めた磐音は、長屋の大家・金兵衛の紹介もあり、昼間はうなぎ屋、夜は両替屋・今津屋《いまづや》の用心棒として働き始める。春風のように穏やかで、誰に対しても礼節を重んじる優しい人柄に加え、剣も立つ磐音は次第に周囲から信頼され、金兵衛の娘・おこんからも好意を持たれるように。そんな折、幕府が流通させた新貨幣をめぐる陰謀に巻き込まれ、磐音は江戸で出会った大切な人たちを守るため、哀しみを胸に悪に立ち向かう。 1.陽炎ノ辻《かげろうのつじ》 2.寒雷ノ坂《かんらいのさか》 3.花芒ノ海《はなすすきのうみ》 4.雪華ノ里《せっかのさと》 5.龍天ノ門《りゅうてんのもん》 6.雨降ノ山《あふりのやま》 7.狐火ノ杜《きつねびのもり》 8.朔風ノ岸《さくふうのきし》 9.遠霞ノ峠《えんかのとうげ》 10.朝虹ノ島《あさにじのしま》 11.無月ノ橋《むげつのはし》 12.探梅ノ家《たんばいのいえ》 13.残花ノ庭《ざんかのにわ》 14.夏燕ノ道《なつつばめのみち》 15.驟雨ノ町《しゅううのまち》 16.螢火ノ宿《ほたるびのしゅく》 17.紅椿ノ谷《べにつばきのたに》 18.捨雛ノ川《すてびなのかわ》 19.梅雨ノ蝶《ばいうのちょう》 20.野分ノ灘《のわきのなだ》 21.鯖雲ノ城《さばぐものしろ》 22.荒海ノ津《あらうみのつ》 23.万両ノ雪《まんりょうのゆき》 24.朧夜ノ桜《ろうやのさくら》 25.白桐ノ夢《しろぎりのゆめ》 26.紅花ノ邨《べにばなのむら》 27.石榴ノ蠅《ざくろのはえ》 28.照葉ノ露《てりはのつゆ》 29.冬桜ノ雀《ふゆざくらのすずめ》 30.侘助ノ白《わびすけのしろ》 31.更衣ノ鷹 上《きさらぎのたか》 32.更衣ノ鷹 下《きさらぎのたか》 33.孤愁ノ春《こしゅうのはる》 34.尾張ノ夏《おわりのなつ》 35.姥捨ノ郷《うばすてのさと》 36.紀伊ノ変《きいのへん》 37.一矢ノ秋《いっしのとき》 38.東雲ノ空《しののめのそら》 39.秋思ノ人《しゅうしのひと》 40.春霞ノ乱《はるがすみのらん》 41.散華ノ刻《さんげのとき》 42.木槿ノ賦《むくげのふ》 43.徒然ノ冬《つれづれのふゆ》 44.湯島ノ罠《ゆしまのわな》 45.空?ノ念《うつせみのねん》 46.弓張ノ月《ゆみはりのつき》 47.失意ノ方《しついのかた》 48.白鶴ノ紅《はっかくのくれない》 49.意次ノ妄《おきつぐのもう》 50.竹屋ノ渡《たけやのわたし》 51.旅立ノ朝《たびだちのあした》 スピンオフ 1.奈緒と磐音 居眠り磐音 磐音と奈緒の幼年期から青年期を描いた、本編では描かれなかった5篇の前日譚。 2.武士《もののふ》の賦《ふ》 居眠り磐音 利三郎、辰平《たっぺい》 霧子の青春の日々を描く。 A空也《くうや》十番勝負シリーズ 内容 天下にその名を轟かせる直心影流の達人坂崎磐音の嫡子・空也は門外不出の東郷示現流《じげんりゅう》を学ぶため、薩摩へと旅立つ。そこに待ち受けるのは精霊が棲むといわれる山嶺《さんれい》と国境を支配する無法集団・外城衆徒《とじょうしゅと》。空也は薩摩入りするために、名前も刀も捨て、己に無言の行を課して国境を目指す。出会い、試練、宿敵との戦い、初恋…若武者の青春が始まる! 本作には「居眠り磐音 江戸双紙」シリーズのキャラクターが登場します。 父・磐音、母おこんをはじめ、空也のことを「弟」同然に気にかけている下忍雑賀衆《げにんさいがしゅう》育ちの重富霧子《しげとみきりこ》や尚武館《しょうぶかん》道場の面々など、磐音ファンにもお馴染みの登場人物が空也の武者修行を見守っています。 1.空也十番勝負 青春篇 声なき蝉 上 2.空也十番勝負 青春篇 声なき蝉 下 3.空也十番勝負 青春篇 恨み残さじ 4.空也十番勝負 青春篇 剣と十字架 5.空也十番勝負 青春篇 異郷のぞみし 6.空也十番勝負 青春篇 未だ行ならず 上 7.空也十番勝負 青春篇 未だ行ならず 下 B酔いどれ小籐次留書シリーズ 全19巻 当館で根強い人気があるシリーズです。NHKドラマでは竹中直人が主演し、話題になりました。 内容 豊後国森藩《ぶんごこくもりはん》の下屋敷の厩番《うまやばん》・赤目小籐次《あかめことうじ》は、酒でしくじり奉公を解かれた。しかし、それは表向きのことで、小籐次の真意は城中で辱め《はずかしめ》を受けた主君・久留島通嘉《くるしまみちひろ》のため、大名4家を相手にたった1人で戦いを挑むことにあった。4家の大名行列を襲い、御鑓《おやり》を奪った小籐次は、見事主君の恥を雪《そそ》ぐことに成功した。 奉公を辞した小籐次は、周囲の人達の支援を受け、父から教わった研ぎ仕事を生業に市井で暮らすようになった。しかし、御鑓を奪われた大名家からの刺客が差し向けられたり、江戸の町で起こる様々な事件に巻き込まれたり、自ら解決のために戦いに身を投じたりと、小籐次の行く先には常に風雲が渦巻いているのであった。 1.御鑓拝借《おやりはいしゃく》 2.意地に候《いじにそうろう》 3.寄残花恋《のこりはなよするこい》 4.一首千両 5.孫六兼元《まごろくかねもと》 6.騒乱前夜 7.子育て侍 8.竜笛嫋々《りゅうてきじょうじょう》 9.春雷道中 10.薫風鯉幟《くんぷうこいのぼり》 11.偽小籐次 12.杜若艶姿《とじゃくあですがた》 13.野分一過《のわきいっか》 14.冬日淡々《ふゆびたんたん》 15.新春歌会 16.旧主再会 17.祝言日和 18.政宗遺訓 19.状箱騒動《じょうばこそうどう》 番外編 品川の騒ぎ〈青雲篇〉 C新・酔いどれ小籐次シリーズ 全15巻 内容 旧酔いどれ小籐次留書「状箱騒動」より、数年が経過した文政6年5月16日に営まれた三河蔦屋十二代目染左衛門の三回忌法要より再び物語は始まる。 1.神隠し 2.願かけ 3.桜吹雪《はなふぶき》 4.姉と弟 5.柳に風 6.らくだ 7.大晦り《おおつごもり》 8.夢三夜 9.船参宮《ふなさんぐう》 10.げんげ 11.椿落つ《つばきおつ》 12.夏の雪 13.鼠草紙《ねずみのそうし》 14.旅仕舞 15.鑓騒ぎ《やりさわぎ》 以下、副題を省略 D密命シリーズ 全26巻 内容 第1巻は、豊後相良藩(架空)の蔵書から消えた切支丹本を奪還するため、藩主の密命を受けて脱藩した金杉惣三郎の活躍を描く。 第2巻以降は、八代将軍徳川吉宗を激しく憎む尾張徳川家の陰謀と刺客に立ち向かう惣三郎と、剣の道に邁進する息子・清之助の姿を描く。 E鎌倉河岸捕物控シリーズ 全32巻 内容 時は寛政年間、ところは江戸・神田鎌倉河岸界隈。呉服屋松坂屋の手代政次《せいじ》、金座裏の御用聞き9代目・宗五郎親分の手先亮吉、船宿の船頭彦四郎らはむじな長屋で生まれ育った幼馴染であり、同じく幼馴染で酒問屋豊島屋の看板娘しほに想いを寄せる者同士でもある。職業も性格も違う3人だが、お互い張り合うことがありながらも、仲の良い若者たちである。 ある日、浪人であるしほの父が、御家人との揉め事で殺された。上手く立ち回った下手人がお構い無し(≒不起訴)となったことから、政次たちはしほの敵討ちを計画する。一方、母親の遺品から、しほが20年前に駆け落ちした川越藩藩士の娘であることが判明する。その直後から、しほの周囲を不審な男たちが出没し始めた。2人が駆け落ちした同じ日に、藩の城代家老と御用商人が謎の死を遂げていることが関わっていると考えた宗五郎は、しほの身を護るため、動き出す。 F秘剣シリーズ 全5巻 内容 「おれは侍になる!」父を殺され、江戸を放逐された中間の倅・一松《いちまつ》は、3年間の流浪の果て、大安寺《だいあんじ》一松弾正《だんじょう》と名を変えて江戸に舞い戻ってきた。六尺を優に超える体躯。盗賊から奪った長刀をたばさみ、手には四尺五寸の木剣。箱根山中での決死の修行によって会得した秘伝の薩摩示現《さつまじげん》流─そこには昔の一松の面影はなかった!荒ぶる若者の魂を描くシリーズ。 以上7シリーズを紹介しました。次号に続きます。