4.みんなの広場 ○秋田市の浅井成雄《あさいしげお》さんより投稿いただきました。 「何度でも歴史を学ぶ」 秋田酒衣78 浅井《あさい》 成雄《しげお》 日本史の時間に鎌倉時代の始まりとして一一九二年を「いい国つくろう」と語呂合せで勉強した。これが近年、平家滅亡の一一八五年とする説が出ている。尤も「よい国つくろう」と暗記したのでは論外だが…。   このように新しい史料の発見や発掘などで、これまでの歴史が見直されているようだ。その辺りを通史で知ろうと本を探す。だがぶ厚いのは苦手、と言って年表だけじゃ味気なし。丁度良いデイジーが小和田哲男「日本の歴史がわかる本」全三冊だった。 静岡大学名誉教授の著者は大河ドラマの時代考証も手掛けており、講演は分かりやすく面白い。本書前書きに執筆の姿正を三点挙げている。それは(一)最新の研究成果を盛った(二)教科書的記述は避けた(三)敗者や弱者にも言及した、以上のことである。 上の特色は見出しにもそれが見られる。例えば「なぜ平安時代に女性の地位が低下し始めたのか」といった具合だ。こうなりましたと単に示すだけではない。歴史は自然現象ではなく人間が創る(小和田氏)から経緯《いきさつ》がある。ここがナゼの形で説明されているのだ。だからこの本が古代から現代までの概説ながら深みもあるのだと思う。 歴史に限らず、真実は一つだが事実はいくつもある。私もそう思う。茶筒はま横から見れば長方形だがま上から眺めると円形。いずれも事実だが真実は茶筒である。何度でも歴史を学び事実真実に迫るのは大切だと考える。  かく言う浅井はいま上代に関心がある。奈良とそれに先立つ飛鳥の世紀は、六四五年大化の改新に始まり国の形が出来上がる時期でドラマを感じる。なお前揚書によると、現在は大化の改新を乙巳《いっし》の変とよぶ。名はクーデターの年の干支に由来し、甲乙の乙に巳年の巳と書く。字は貸出係に教わった。 興味のきっかけは昨年聴いたNHKの「正倉院物語」である。全四回の二回弱が遺品の収まった聖武天皇の話だった。関連のデイジーも三枚借りた。 聖武は仏教を信奉し慈悲に富む政治を行った。そしてその国家安泰の思いの結実が七五二年大仏開眼だったのだろう。大仏も大きいが奈良時代に聖武の在位も大きかったに違いない。 飛鳥奈良は、続く平安京の世と較べて地味かも知れない。だからこそ素朴な世界だった気がする。それは時代を代表する万葉集の歌に現れている。後の小町や定家《ていか》のような技巧は使わず、大らかな人間賛歌になっている。そういう人々が創った歴史である。何度でも学びたい。(おわり) ○利用者のみなさんより、俳句の投稿いただきました。 ・うたた寝も 茶飲みも好きな 春炬燵  熊谷《くまがい》 幸二郎《こうじろう》 さん ・紅白の 盆梅《ぼんさい》見事 幹太し  宇佐美《うさみ》 咲子《さきこ》 さん ○三種町の武田金三郎《たけだきんざぶろう》さんより投稿いただきました。 秋田県一短い小説・その二十 バレンタインデー 中学二年生の冬休みが明けた新学期、田川久恵《たがわひさえ》はやれやれまたか、という気持ちを日に数センチメートルずつ深めていくようになっていた。バレンタインデーが近づいてきているせいである。小学生のころはほとんど気にしないで通り過ぎてきていたのが、中学一年生になった去年は大変な騒ぎであった。中学生ってこうなんだ、と久恵は思ったものだ。 チョコレートを誰に渡すか。気持ちを向ける相手はいない。それで噂に上がっている野球部の二人に渡した。そうでもしないと異端者扱いされかねないから。が二年生になって少し違ってきている。あけっぴろげが薄れ、その分秘密めいた雰囲気があるのだ。 久恵はスマホのやりとりでもつまはじきされないギリギリの領域を守ってきている。バレンタインデーのチョコレートを買わないと知れたら孤立しかねない危惧がある。それでチョコ漁りをする数人に混じって二つを買った。これでいい。一つは父に上げるものだ。あと一つは自分が食べる。そう思っていたのに前日になって気持ちが変わった。誰からももらえそうにない人に上げようと思う。それも楽しいじゃないか。 久恵が選んだのは遠藤敦彦《えんどうあつひこ》。彼とは小学五,六年生にクラスが一緒であった。彼敦彦は二年を通して学級委員長であったのだがリーダーシップがあったわけではなく、単純に可愛いかっただけで選挙で票が集まったからに過ぎない。だが中学でそれは通じない、ばかりかほとんど目立たない存在になっている。彼になら女子の誰1人としてチョコを渡す気遣いはない。当日、久恵は早めに登校して敦彦の机にしのばせた。 いつもならホームルームぎりぎりに登校する敦彦だが、その日は余裕をもって教室に入ってきた。もしかしたら、と少しばかり期待しているのか。靴置き場にはなかった。机はどうだろう。久恵は半ばからかい気味でそれとなく観察していた。彼が机を開けてチョコに気がついた。アレッ、といった横顔、それが久恵に向けられたとたん、敦彦の表情に刺すような非難があった。 『なぜ?』 久恵は唖然として敦彦を見返した。彼からはその後も感謝めいた言葉がない。 『そうか』 久恵は一日置いて思い至った。敦彦には彼なりに期待していた相手がいたのだ。何で久恵なんだ、と落胆したに相違ない。それと気がつくと今度は久恵の方がひどく衝撃を受けてしまった。自分の立ち位置が分ったのだ。 久恵はクラスで十番以内、三クラスある学年では二十四,五番をキープしてきている。中学になったとたん、偏差値が人格さえ規定するようになった。偏差値が敦彦より下であるはずはない。なのに見下されている。悔しいのではないけれど、将来への何事かを暗示している気がするのだ。久恵が県内一偏差値の高い進学校に合格できたのはあの一件を境に猛然と勉学に励んだからに他ならない。 ○竹田 チヤ子さんより詩の投稿をいただきました。 以下、原文のままです。 バスていにて バスていで バスをまちながらかんがえた。 なんとまあ よくもこんなにたくさんのくるまが やすみなしにつぎつぎといくなーと。 わたしだって のりたいのになー。 あら わたしには タクシーがあるじゃない? でもかたみち4000円もかけていくとなると しゅふのけちけちごころがストップをかけるの。 だからあめのひもきたかぜのさむいひも きをつかい しんけいをつかい ころばないようにふみきりをわたって やっとバスていにつくの。 だから あのくるまがうらやましいなー。 きもちはいつもわかいとおもっているのに からだがとしとったのかなー。 ことしは とってもさむさがみにしみる。 あっバスがきた。 この5、6分のまちじかんが とってもながくかんじたよ。 ○レシピコーナー 最後に、ご利用者様からのご希望によりこのコーナーにて料理レシピをお届けします。 ようやく春らしくなってきました。今月は栄養豊富で多様なビタミンとミネラルたっぷりのバランス栄養食材、アボカドを使ったレシピをご紹介します。 ○しそ香る?ササミとアボカドのめんつゆ和え さっぱりなササミとクリーミーなアボカドに、甘辛な味付けが意外と合っ てます。 材料:(2人分) 鶏ササミ  4、5本 大葉  5枚くらい アボカド  1個(大きめ) 昆布つゆ(濃縮)  大さじ1 砂糖  小さじ1 いりごま  小さじ1 【作り方】 @鶏ササミはスジを取り、中までしっかり火が通るように茹でるかレンチンする。あとで手でさけるように冷ましておく。 Aボウルに昆布つゆ、砂糖を入れ軽く混ぜておく。 Bアボカドは一口大に切り、大葉は刻んで、ササミは適当な大きさにさいて全てボウルに入れる。 Cいりごまを手で軽く擦りながら入れ、よく和える。器に移して完成! 【コツ、ポイント】 今回は昆布つゆを使っていますが、めんつゆによって塩気や甘さが違うので味見をしながらうまく調節していただければと思います。 ○チョー簡単 アボカド、納豆、チーズ春巻き アボカドとチーズ、納豆の相性がバツグンです。是非、アツアツで食べてほしいです。 材料:(4人前) アボカド  1個 納豆  1〜2パック とろけるチーズ  適量 春巻きの皮  10枚 【作り方】 @納豆を軽く混ぜてから、サイコロ状に切ったアボカドを入れ、サッと混ぜ合わせます。納豆にタレとカラシは入れていません。 A春巻きの皮に納豆、アボカドを適量、更にチーズを乗せて巻きます。 Bキツネ色になるまで、油で揚げて出来上がり! 【コツ、ポイント】  ケチャップを付けなくても美味しいですよ。まずは、何も付けずに食べてみて下さい。 以上、「cook pad」掲載記事から抜粋しました。 他に何か、ご希望・ご意見がありましたら、お知らせください。 お待ちしております。