4. みんなの広場 秋田市の浅井成雄《あさいしげお》さんより投稿いただきました。 「どんな大人も昔は子供だった」 浅井成雄《あさいしげお》(六十代)  そう、その通り。かくいう私だって幼なき時分はそりゃメンチョコだった。(アハハじゃない。)それが大きくなるにつれみんな…。姿形《すがたかたち》は仕方ない。問題は心だ。こんなことを考えたのは今年が宮沢賢治《けんじ》生誕百二十年なのを知ったからです。 賢治作品は童話(・・)と呼ばれています。私も子供の頃はそのように読みました。今回二十数編をデイジーで読み直すと、それが単純に良い子のためになる童話と異なることが分かった。いわゆる教訓モノなどではありませんでした。  童話には動物がよく登場する。人助けしたり、悪戯《いたずら》したり、笑い話も多い。だが賢治の動物たちはちょっと違うと感じます。人間と動物の関係が支配と被支配ではなくあくまで対等です。裁判官《さいばんかん》の山猫がどんぐりの紛争に関し一郎に意見を求める。セロ弾きのゴーシュは家に毎晩やって来る動物との会話で演奏が上手《うま》くなった。 これら動物以外にも植物は勿論、信号機まで話の主人公になります。停車場《ていしゃば》のシグナルは単なる擬人化ではなく生命《いのち》が吹き込まれ意思も感情も持っています。 過日ラジオ講座で、宮沢賢治が地学も学んだと聴いた。宇宙に関心が深かったのは有名だ。この事実を前述した私の作品理解に重ねると彼の世界は、人間中心となる前の全《すべ》てがそのままの状態なのではないだろうか。つまり原初《げんしょ》の原初《げんしょ》、といった気がします。  そしてこれこそ賢治が大事にした「子供の心」に他ならないと私は思う。  手元に綱沢満昭《つなざわみつあき》著「宮沢賢治の声」がある。昨年出版され今年デイジー化されました。賢治の思想を簡潔《かんけつ》に著述しています。私のつたない文章は脇に置いて同書から引用してみましょう。(引用)子供から大人になろうとした瞬間《しゅんかん》、あるいはなった瞬間に人間は大切なものを喪失するがそれに気付かない。賢治はその喪失したものとか排除したものとかの中にキラリと光る本物を発見したのである。(中略)諸々《もろもろ》の垢《あか》を身に付けてしまった大人が下《お》りようとしても下《お》りきれなかった童心の世界に彼は容易に下りて行けたのである。(引用おわり)  少年少女時代の自分を忘れないための一冊がよく挙げられる。サン・テグジュベリ(フランス)作「星の王子さま」やエーリッヒ・ケストナー(ドイツ)の「飛ぶ教室」などがそれだ。いずれも優れた児童文学でデイジーもあります。ですが西洋の神(・)とか愛(・)になじみにくい面もある。そんなとき、東北の風土に根差した宮沢賢治の味わいが輝きます。(おわり) 視覚障害者俳句サークル「千秋句会」さんより俳句の投稿いただきました。 ・蜘蛛の巣の 絡《から》み付《つき》たる 草毟《くさむし》り                                             萩野《はぎの》 けい さん ・草むらに 寝転ぶも良し 虫時雨《むししぐれ》 熊谷幸二郎《くまがいこうじろう》 さん ・新緑《しんりょく》の 小枝《こえだ》ゆらして 屋形船《やかたぶね》 宇佐美咲子《うさみさきこ》 さん 「勝見からの川柳三句」佐藤勝見さんより投稿いただきました。 ・ パパは留守 ママの手抜きが 満載だ 島 ゆみ子 さん 残り物でも、店屋物でも、お好きなようになさい。外食もかな。 ・ウッシッシ はっぱふみふみ 逝きちょびれ 近藤 たつお さん 「上を向いて歩こう」の永 六輔さんが亡くなった。 淋しいです。 ・ポケモンGO あの世へGOに ならぬよう 鈴木 祐里(ゆうり) さん ナニがどうなのか分からないが、おもちゃで大騒ぎなんかして。 三種町《みたねちょう》の武田金三郎《たけだきんざぶろう》さんより投稿いただきました。 秋田県一短い小説 「初恋が成就する日」  盆踊の輪の中にふみ子が踊っているのを発見して一郎はこれほど驚いたことはない。神社の境内、かがり火が燃やされ、三つの太鼓を青年会の男 どもがばちを振り上げて叩いている。かがり火と太鼓を囲むようにたむろしている酔っ払いの若者たちからはひっきりなしに踊りの女たちに卑猥なかけ声が飛ばされていた。村の盆踊だからふみ子のようなお嬢様が踊るのはむろん、見物にすら出てくることはなかった。それなのに今、ふみ子が踊っているではないか。  ふみ子が村から消えたのはそれから三日後のことである。地主であった彼女の実家は戦後の農地改革の障泥《あおり》を受け、ほぼ全ての財産を手放したことは一郎も知っている。一郎はもの心のついた小学校高学年あたりから高校二年生になる今に至るまで彼女に心を寄せていた。高校二年の盆踊、ふみ子がきりりとした横顔見せて踊っていたあの日、彼女はついに一郎と目を合わせることなく踊りの輪から立ち去った。  盆の墓参りを前に、一郎は墓掃除に出かけている。彼は71歳になるこの年までふみ子の実家の墓も欠かさずに掃除してきていた。むろん誰に頼まれたわけでもない。こうして墓掃除をしているとき、彼はふっと昔に立ち返っていることがある。こんなときほど彼の心が和らぐことはない。朝も九時近くになるとすでに暑さが厳しくなってくる。帰りかけようとしたらこちらに向かって歩いてくる二人ヅレがいる。一人はふみ子だ。一郎は呆然として立ちつくす。  「………ふみ子さんでねえげ?」 一郎はまるで狐につままれた思いで呟《つぶや》くように問うた。  「はあ。どなた様? 親戚のどなたかでしたでしょうか?」 ふみ子の横の年配の婦人が怪訝《けげん》そうに言った。一郎はあらためて夫人を凝視した。そうか、年配の婦人がふみ子だったのだ。すると若い娘は彼女の孫なのかもしれぬ。それにしても昔のふみ子に瓜二つではないか。もしこの孫らしい女性と一緒でなかったら自分は気がつかなかったはずだ。 「それじゃあ毎年お墓を掃除してくれていたのは一郎さんだったんですねえ。よかった、今日こうして何十年ぶりかでお会いできて。孫がお盆前に帰ってきてすぐまた帰るというものですからね、それじゃということで。でも良かった」 事情がわかってうち解けた雰囲気になるとふみ子が言った。 「あらためてお盆にお墓参りしますから、そのときは一郎さんと昔の話などしましょうね。ほんと懐かしい。こうしてお世話していただいているなんてねえ、ありがたいわ」 ふみ子は今は幸せに暮らしているらしい。毎年墓掃除をしているとき、決まってそのことが気がかりであったものだ。初恋が成就した、という思いに一郎の心は徐々に満たされていく。 秋田市の長澤源一さんより投稿いただきました。 秋田STTクラブの長澤源一です。 当クラブは、本年、創立15周年を迎えることになりました。 その記念事業の一環として、フルート&ピアノコンサートを行います。皆様のお越しをお待ち致しております。 秋田県サウンドテーブルテニスクラブ 創立15周年 記念コンサート 「フルート&ピアノ」 日時 9月4日(日)正午から午後1時まで 会場 協働大町ビル6階 千秋の間 ※入場無料 フルート奏者 畠山 久雄 ピアニスト 畠山 由美 問い合わせ先 長澤 090-1063-9906 最後に、ご利用者様からのご希望によりこのコーナーにて料理レシピをお届けします。 夏の疲れが出る頃ですが、お元気でお過ごしでしょうか?今月は、暑さで弱った胃腸に、また食欲がでない残暑にオススメのレシピをご紹介します! 山かけ釜玉うどんの作り方 山芋に含まれるムチンは胃腸を整えて疲労回復効果もあると言われている食材です。さらに、消化の良いうどんで、胃腸を整えてみませんか? 材料(2人分) 半生うどん  240g だし醤油  50ml ねぎ(小口切り)  小さじ2 ごま  小さじ1 山芋(または長いも)  100g 塩こんぶ(だし醤油用)  ひとつまみ 作り方 大きな鍋(容量5L程)にお湯を沸騰させ、うどんを入れます。 底につかないように菜箸で少しすくうようにします。 麺の太さによる適当な茹で時間で茹でます。この間に山芋の皮をむいておろします。※吹き零(こぼ)れそうになったら、少し火を弱 くします。 茹で上げたうどんをどんぶりに移します。直前に生卵を落としておくと少し固まります。うどんの上からでもOK。 おろした山芋をかけて、ねぎやお好みの薬味をトッピングしてかきまぜて食べます。 ポイント 塩昆布は、だし醤油に一晩つけただし昆布でも味がしみて美味しいです。 大根とワカメのポン♪サラダ あえて大根の繊維をきるように千切りし、くたっとした大根で作ってみました。たっぷりワカメとたっぷりかつお節でヘルシーに食べてみて下さい。 材料(4人分) 大根  150g 生ワカメ  60g かつお節  ひとつかみ ポン酢  小さじ2〜お好みで 作り方 大根は薄く皮を剥(む)き、薄く輪切りにします。それを千切りに切っていきます。 ワカメは食べやすい大きさに切り、サッと茹でておきます。 器に大根を入れ、上からワカメ、かつお節をのせ、ポン酢をかけて出来上がりです。 お好みで七味、梅干(細かく切ったもの)トマトなどちらしても美味しいです。 ポイント 大根は繊維にそって切ればシャキシャキ食感、繊維に垂直に切ればしんなり食感になります。お好みでどうぞ。 以上、「cookpad《くっくぱっど》」掲載記事から抜粋しました。 他に何か、ご希望・ご意見がありましたら、お知らせください。 お待ちしております。