4.みんなの広場 秋田市の浅井成雄さんより投稿いただきました。 「日本国憲法を読む」 浅井 成雄(68才) 議論の前に 大型連休の中日、五月三日は憲法記念日です。昭和二十二年のこの日に 現在の日本国憲法が施行されました。私の生まれた年です。 いま憲法をめぐる議論が盛んです。護憲か改憲か。しかしどちらに組みするにせよ、議論の前にその対象となる憲法をよく知ることは必要だと思います。   その場合たんに条文の知識だけでなく憲法の成立過程をみるのが案外大事です。新憲法草案がGHQの手により九日間ででき上がったのは衆知の事実ですが、日本の学者の意見も多く採り入れたことを私は今回知りました。学者の意見に戦後憲法の大きな柱である「国民主権」と「平和主義」がありました。 権利と義務 @ 憲法を前文から最後の百三条まで改めて読み直すと以前勉強したときと受け止めが違うのに気付きました。国の機関や財政の部分には自分が年令と共に社会経験を重ねたためでしょう。ところが第三章に対する感じ方の変化には視覚障害者になった私の状況も加わります。 憲法第三章は「国民の権利及び義務」です。権利の一番目に基本的人権が書いてあります。若いうちはこの概念を言葉だけとしか理解しませんでした。これが、白状の身で過ごす日々になって抽象的な文言では無くなりました。 基本的人権に立脚して障害者基本法を始めとする個別の法律があります。今月施行した障害者差別解消法もそうです。 権利と義務 A 私は年金生活ですがこの制度は、憲法の「健康で文化的な最低限の生活」という理念がこれを担保しています。ですがここには自助・共助・公助のような別の問題もありますので考えなければいけません。 権利に対して義務は勤労と教育と納税の三つです。ただ義務といっても事情によっては猶予されるのです。なお今日まで誤解してたのですが、義務教育は児童の義務ではなく教育を受ける権利がある子供を学校に行かせる親の義務でした。ごめんなさい。 参考デイジー このように憲法は私たちの生活に密着しているのが実感しました。助けを借りたデイジーは「池上彰の憲法入門」です。図書館に教えてもらったのですが、これが高校生用参考書で実に分かりやすい。加えて音訳がよかった。  強弱長短のくせがなく文末まで明瞭で、内容に専念できました。 視覚障害者俳句サークル「千秋句会」さんより俳句の投稿いただきました。 ・ ありったけ 背伸びして拭く 春の窓                                                     萩野 けい さん ・ 餅花や 神と仏の 御わす部屋 熊谷 幸二郎 さん   ・ 天窓を 開けて渡るや 春の風 宇佐美 咲子 さん 大仙市の熊谷清悟さんより俳句の投稿いただきました。  雪解けて 村の田仕事 動き出す  朝寝して 失念突如 思ひ出す  生きてゐる 手足伸ばして 朝寝かな 「勝見からの川柳三句」佐藤勝見さんより投稿いただきました。 ・ 被災者の 格闘つづき 五年経つ 加藤 テツ さん 立ち直ろうとして、今も苦闘の毎日が続いています。頑張ろうな。 ・ 良心が 少し負けそう 拾い物 柴田 テツ子 さん しめしめと、つい周囲を見回してしまう弱い心に負けはしません。 ・ いつからか 赤ちゃんを抱っこ していない 酒田 悦子 さん かわいい赤ちゃんを囲む家族って、親ときょうだいだけなのかな。 三種町の武田金三郎さんより投稿いただきました。 「甘酒の利用法」  前回、三種混合栄養甘酒の作り方について紹介しましたが、今回はそれを飲むだけでなくて別な利用法について書くことにしました。  一つ目は漬物です。いわゆる一夜漬けですがこれです。何のことはない、一夜漬けを作るとき、最後に甘酒をちょっと加えるだけのことです。私はカブとキュウリ、キャベツなどで作っております。具となる野菜を刻んで塩を少々ふりかけ、これをナイロンだかポリ袋だかに入れ、ここに甘酒を入れます。あんまり入れると甘くなりすぎますので、ここは一,二度作ってみて好みに合わせてください。私は具を袋に入れて空気を抜き、表面に甘酒が浸って出てくるくらいをメドにしておりますが、重石は使用しません。  次はイカの塩辛。これも通常の作り方で仕上げたら甘酒を注ぐだけのことです。これもあんまり入れると甘くなってしまいます。甘酒入りの塩辛はとっても柔らかく仕上がり、トロッとします。  三つ目は鶏モモ肉の下ごしらえ用としてのものです。鶏肉はモモ肉に限らず胸肉もですが、焼いても煮ても堅くてボソボソしがちです。とりわけ堅いモモ肉、この一塊を適当な大きさに切ってからポリ袋に入れ、肉が隠れるほど甘酒を注ぎます。早くて一晩、できれば冷蔵庫にて一昼夜そのままにしてから調理します。私は塩とコショーを振って魚焼き器で焼いて食べるのがすきですが、こうしますと驚くほど柔らかくなります。甘酒で柔らかくさせたモモ肉でスープを作ることもありますが、このときは肉を浸した甘酒をそのまんま入れます。  以上三つ。甘酒の使用法ですが、私はここでも三種混合栄養甘酒にしてから使用しております。甘酒単独ですと甘さが強くなってしまいがちですので。  ここで終わるつもりでしたが余白ができましたので卵のゆで方についてちょっと。皆さんは卵をゆでるとき、たぶん水から入れるかと思います。私は沸騰したところに入れております。こうしますと百パーセントツルッツルッとおもしろいように殻を剥くことができます。二歳の孫でも簡単にできます。  これの長所は半熟卵を作ることです。いくら柔らかく仕上げても、卵を水の中に入れながら剥きますと壊さないできれいに仕上がります。  一つ注意しなければならないのは熱湯に卵を入れるとき、熱い湯気がでておりますから、ついポトリと落としてしまいがちです。こうなるとたちまち中身が吹き出てしまいますので、おたまなどを使って一つずつ静かに入れなければなりません。ぜひお試しを。